Hi、Yuru~ku EnglishのManjiroです。
僕は学習塾で10年以上英語を教えていますが、高校生の英語を見ていてよく感じるのが、高校生だからといって高校英語だけを勉強すればいいわけではないということです。
高校に入ると、英単語は一気に増えますし、英文法も仮定法、分詞、関係詞など内容が広がります。
さらに定期テストでは長文が出て、模試になると初めて見る英文を時間内に読まなければなりません。
そこで長文問題集を何冊も買ったり、いきなり難しい大学受験問題へ挑戦したりする高校生もいます。
ですが、英文を読むたびに主語と動詞が分からない、現在完了と過去形の違いがあやしい、関係代名詞を見るだけで文が途切れて見える状態なら、長文の量を増やすだけではなかなか変わりません。
高校英語の多くは、中学で習った単語・文法・英文の読み方の上に積み重なっています。
だから僕なら、高校生の英語が分からなくなったときほど、一度中学英語まで戻ります。
これは遠回りではありません。
むしろ、分からないまま高校英語を積み上げ続けるより、ずっと進みやすくなることがあります。
単語を覚える。
基本文法を確認する。
一文を正確に読む。
そこから短めの長文を読み、慣れたら時間を測る。
この順番なら、難しい読解テクニックばかり覚えなくても、高校英語を一つずつ読める形へ持っていけます。
この記事では、学校の定期テストから模試、大学受験につながるところまで、高校生が英語を勉強するときの順番を僕なりにかなり具体的に解説していきます。
高校生の英語は基礎から
高校英語で点数を上げたいと考えると、難しい問題を解けるようになることへ目が向きがちです。
もちろん最終的には難しい英文にも対応する必要がありますが、その前に確認したいのが、今の自分がどこまでなら正確に分かるのかということ。
分からなくなった場所を見つけることが、高校生の英語勉強ではかなり大切です。
高校英語は中学英語の続き
高校へ進学すると教科書の英文が長くなり、覚える単語も増えます。
そのため、中学英語と高校英語はまったく別の勉強に見えるかもしれません。
ですが実際には、高校で習う英文も、中学で身につけた語順や文法を使いながら作られています。
例えば中学で習う「I play tennis.」という一般動詞の文。
この段階で主語と動詞の関係が分かっていなければ、高校になって一文が20語、30語と長くなったときに中心部分を見つけにくくなります。
現在完了も同じです。
「I have lived here for five years.」を理解するには、have+過去分詞だけ覚えればいいわけではありません。
Iが主語で、have livedが述語部分になっていること、for five yearsが期間を表していることまで読める必要があります。
高校で出てくる英文法は新しい名前が増えるので難しく見えますが、土台にあるのは中学で学んだ英文の形です。
高校英語が分からなくなったときは、今の学年よりどこから分からなくなったかを見てください。
高校2年生だから高校2年生の教材だけを使う必要はありません。
中1のbe動詞まで戻ってもいいんです。
僕が高校生を見るときも、高校の問題が解けないからといって、すぐ高校の問題を追加するとは限りません。
簡単な英文を作ってもらい、どこまでなら自分で判断できるかを確認します。
そこで中学範囲につまずきが見つかったら、まずそこからやり直します。
中学英語を詳しく確認したい場合は、中学生の英語勉強方法を基礎から解説した記事もあわせて使ってみてください。
長文だけでは穴は埋まらない

英語の成績を上げようとして、とにかく長文を毎日一題解こうと考える高校生は少なくありません。
長文を読む経験そのものは必要です。
ただ、基礎があやふやな状態で長文ばかり解いていると、分からない文章を何度も眺める勉強になることがあります。
例えば一文の中に知らない単語が五つあり、文法も二つ分からない。
さらに主語と動詞も見つけられない。
この状態では、長文読解というより知らないものとの格闘になってしまいます。
解説を読めばそういう意味なのかと分かるものの、翌日別の英文になるとまた読めない。
これを繰り返しているなら、問題数をさらに増やす前に戻ったほうがいいでしょう。
長文を構成しているのは一文一文です。
一文を構成しているのは単語と文法。
長文が読めないときほど、長文以外の場所に原因が隠れていることがあります。
今の英語力を確認する
まずは、自分が何を分かっていて、何が分からないのかを見てみましょう。
難しい模試を使わなくても構いません。
中学3年程度の英文法問題と短い英文を使えば、かなり見えてきます。
例えば、次の英文を自分で説明できるでしょうか。
I have known him since I was ten.
She was studying English when I called her.
The book that I bought yesterday was interesting.
日本語訳だけではなく、どれが主語で、どれが動詞なのか。
have knownは何を表しているのか。
was studyingはなぜwasが必要なのか。
thatからどこまでがbookを説明しているのか。
こうしたことを説明できれば、英文の形はかなり見えています。
反対に何となく意味は分かるけど説明できないという文が多ければ、その文法を復習する価値があります。
英語全体の学習順序から確認したい場合は、英語の勉強方法を0から解説した記事も参考にしてください。
最初に中学英語を確認する

高校英語が苦手な人に僕が最初に見てほしいのは、中学英文法です。
全部を最初からやり直す必要はありません。
簡単な問題を解き、できない単元だけ戻ればOKです。
特に次の三つは、その後の高校英語にもかなり影響します。
be動詞と一般動詞を見る
最初に確認したいのは、be動詞と一般動詞です。
高校生になると簡単すぎると感じるかもしれません。
でも、この違いがあやふやなまま高校英文法へ進むと、かなり苦しくなります。
「I am busy.」と「I study English.」では、英文の作り方が違います。
be動詞の文なら、疑問文は「Are you busy?」です。
一般動詞なら「Do you study English?」になります。
過去形でも「He was busy.」と「He studied English.」では仕組みが違います。
ここが分かれば、現在進行形の「He is studying English.」でなぜisが必要なのかも見えやすくなります。
受動態の「English is spoken in many countries.」でも、be動詞の知識を使います。
高校英語になった瞬間、中学英語が消えるわけではないんです。
◆Manjiroのワンポイントアドバイス
高校生にbe動詞の復習を勧めると、さすがにそこは分かると言われることがあります。でも、否定文や疑問文まで自分で作ってもらうと迷うケースは珍しくありません。知っていることと、自分で使えることは少し違います。簡単な英文ほど、自分で作って確認してみてください。
疑問文と否定文を作る
次に確認してほしいのが疑問文と否定文です。
肯定文だけ分かっていても、英文法を十分に理解したとは言いにくいからです。
例えば「She plays tennis.」を見たとき、すぐに「She does not play tennis.」「Does she play tennis?」へ変えられるでしょうか。
doesを使ったらplaysではなくplayになるところも確認します。
be動詞なら「She is busy.」から「She is not busy.」「Is she busy?」へ変えます。
この違いを自分で判断できるようになると、助動詞、現在完了、受動態などへ進んだときにも英文の仕組みを追いやすくなります。
僕なら、一つの文法を覚えるときに肯定文だけで終わらせません。
肯定文、否定文、疑問文の三つをセットで作ります。
書くだけでなく、声に出してみるのもいいですよ。
時制と助動詞を確認する
中学英語の中でも、高校英語につながりやすいのが時制です。
現在形、過去形、現在進行形、過去進行形、未来表現、現在完了。
このあたりを例文で見分けられるようにします。
例えば「I play tennis.」と「I am playing tennis.」では意味が同じではありません。
前者は習慣としてテニスをすることを表せます。
後者なら、今テニスをしている途中だという場面で使えます。
さらに「I have played tennis for five years.」になると、過去から現在までのつながりが出てきます。
高校では完了形の内容がさらに広がるため、現在形と過去形の段階でつまずいていると分かりにくくなります。
助動詞も同様です。
can、will、must、may、shouldなどの基本を確認し、助動詞のあとには動詞の原形を置くという形まで覚えてください。
中学英文法を短期間で確認するときは、分厚い教材を全部やる必要はありません。
問題を解いて、迷った単元だけ教科書や参考書へ戻る。
この往復で十分です。
英単語は毎日少しずつ
高校英語では、単語の知識を避けて通れません。
文法が分かっていても、文中の単語をほとんど知らなければ意味を取れないからです。
ただし、一日に大量の単語を一度だけ覚えるより、何度も見直せる形を作ったほうが続けやすくなります。
高校の単語帳を一冊使う

単語帳を選ぶときに大切なのは、何冊持っているかではありません。
学校や自分の目標に合う一冊を、何度も見ることです。
学校で指定された単語帳があるなら、まずそれを使って構いません。
大学受験用として別の単語帳を使う場合でも、最初から二冊、三冊と並行する必要はないでしょう。
単語帳を増やすと、知っている単語を別の本でも最初から見直すことになり、時間を使います。
一冊目の基本語がかなり分かるようになってから、必要なら次へ進めばいいんです。
参考書や単語帳を選ぶ考え方については、初心者向け英語参考書の選び方でも詳しく解説しています。
意味だけで終わらせない
単語学習では、日本語の意味を答えられることが最初の目標になります。
ただ、余裕が出てきたら例文も見てください。
例えばprovideを提供するとだけ覚えるより、「provide A with B」や「provide B for A」のように英文で出会った形を見ると、長文でも気づきやすくなります。
名詞なのか動詞なのか、どの前置詞と使われやすいのかも少しずつ見えてきます。
とはいえ、最初から一単語につき何個も意味や用法を覚えようとすると進みません。
まず中心となる意味を一つ覚える。
長文や教科書で再び出てきたら、そこで別の使い方を追加する。
僕はこのくらいの感覚でいいと思っています。
覚え直す回数を増やす
英単語は、一度見ただけで全部覚えられなくて普通です。
覚えられない自分を責めるより、忘れる前提で見直しましょう。
例えば一日に30語を見るなら、30語を一度で完璧にする必要はありません。
英語を見て意味を確認する。
少し時間を空けてもう一度見る。
翌日また確認する。
週末にもう一度見る。
このように同じ単語へ何度も戻ります。
書かなければ覚えられない人は書いて構いませんが、すべての単語を10回ずつ書くこと自体を目標にしないでください。
すでに覚えた単語まで何度も書くより、思い出せなかった単語へ時間を使ったほうが学習しやすいからです。
単語学習では一周することより何度も戻ってくることを意識してみてください。
昨日覚えられなかった単語が今日言えたなら、それもちゃんと前進です。
英文法は理解して使う
高校英文法では、覚える項目が一気に増えます。
不定詞、動名詞、分詞、関係詞、比較、仮定法、時制、助動詞。
名前だけ並べると大変そうですが、文法は名前を覚えるために勉強するものではありません。
英文の意味を正しく取り、自分でも英文を作れるようにするためのものです。
答えの理由まで確認する

英文法の問題を解くとき、正解したか不正解だったかだけを見て終わっていませんか。
僕なら、特に間違えた問題ではなぜその答えになるのかまで確認します。
例えば空所補充問題でto studyが正解だったとします。
答えだけ覚えるのではなく、不定詞なのか、直前の動詞によってto不定詞が選ばれているのか、文全体では何を意味しているのかまで見ます。
四択問題では、正解以外の選択肢がなぜ違うのかまで考えられるとさらに理解しやすくなります。
ただし、毎問そこまで時間をかける必要はありません。
迷った問題、間違えた問題を中心にすればOKです。
例文を自分で作る
文法を覚えたら、短い英文を一つ作ってみましょう。
例えば現在完了の経験なら「I have been to Kyoto twice.」。
比較なら「This book is easier than that one.」。
関係代名詞なら「The boy who is running is my brother.」。
参考書の例文をそのまま読むだけでも勉強になりますが、自分で一文作ると理解できていない部分がすぐ見つかります。
語順が分からない。
動詞の形が分からない。
冠詞を付けるのか迷う。
こうした迷いが出ること自体が、復習する場所を教えてくれます。
最初から難しい日本語を英訳しようとしなくて大丈夫です。
自分の日常について短く言える英文から始めましょう。
高校文法は中学とつなげる
高校英文法を学ぶときは、中学で習った内容と切り離さないことも大切です。
例えば高校で詳しく扱う関係詞も、中学で習った名詞を説明する感覚とつながっています。
分詞も同じです。
「a sleeping baby」ならsleepingがbabyを説明しています。
「the boy playing soccer」ならplaying soccerがboyを説明します。
こうして短い英文から意味を確認していけば、長い例文へ進んでも中心が見えやすくなります。
文法書を最初から最後まで暗記してから長文を読む必要はありません。
文法を学ぶ。
短文で使う。
長文で見つける。
また分からない文法へ戻る。
この行き来を繰り返してください。
英文解釈で一文を読む
単語と文法を勉強しているのに長文になると読めない場合は、一文の読み方を練習してみてください。
英文解釈というと難しそうですが、最初はこの文の中心はどこかを探すだけでも変わります。
主語と動詞を探す

英文を読むとき、最初に探してほしいのが主語と動詞です。
例えば次の英文を見てください。
The students who joined the program learned many things about different cultures.
単語を左から日本語へ変えていくだけだと、途中で何の話なのか分からなくなるかもしれません。
まず中心を見ると、The students learned many thingsです。
その生徒たちは多くのことを学んだという骨組み。
who joined the programはstudentsを説明しています。
about different culturesはmany thingsの内容を補っています。
こうして中心部分と追加説明を分けて考えると、長い英文でも見え方が変わります。
長い英文ほど、最初に短い骨組みを探す。
高校生にはぜひ意識してほしい読み方です。
修飾をかたまりで見る
英文が長くなる理由の一つは、一つの名詞へ説明がどんどん付くからです。
前置詞句、分詞、関係詞、不定詞などが加わると、一文がかなり長くなります。
例えば「The book on the desk is mine.」なら、on the deskはbookを説明しています。
さらに「The book that you gave me yesterday is mine.」なら、that you gave me yesterdayがbookを説明しています。
どちらも中心は「The book is mine.」です。
英文を読むときに、この中心部分を見失わないようにします。
スラッシュを書き込みすぎる必要はありません。
最初のうちは意味のまとまりが見えるところへ軽く印を付けるだけでも十分です。
和訳より構造を優先する
英文読解では日本語訳も大切ですが、きれいな日本語へ変換することだけを目標にしないでください。
英語の試験では、全文を日本語に訳す問題ばかりではありません。
内容一致、空所補充、指示語、要約など、英文の内容を理解して答える問題も多くあります。
そこで最初は、誰が何をしたのか、何について説明しているのかを取ります。
英文の中心が分かったあとで、必要なら自然な日本語にしてください。
最初から完璧な和訳を作ろうとすると、一文を読むのに時間がかかりすぎることがあります。
◆Manjiroのワンポイントアドバイス
長文が苦手な高校生ほど、一文をゆっくり読む時間を作ってみてください。速く読む練習だけでは、分からない英文を速く眺めることになってしまいます。最初は時間がかかってOK。正確に読める文を増やしてから、少しずつ速度を上げていきましょう。
長文は短い文章から始める
単語、文法、一文の読み方を確認したら、長文へ進みます。
ここでも、いきなり入試の難問を選ぶ必要はありません。
自分が読める文章から始め、少しずつ長さと難しさを上げていきましょう。
精読してから時間を測る

長文読解では速さが必要になるため、最初から時間を測りたくなるかもしれません。
ただ、まだ正確に読めない段階では、まず時間を気にせず読んで構いません。
単語を確認する。
主語と動詞を探す。
分からない文法を調べる。
段落ごとに何の話をしているのか確認する。
これを行ったあとで、同程度の別の英文を時間を測って読んでみます。
最初から速読一本にするのではなく、正確に読む練習と時間内に読む練習を分けるわけです。
一度内容を理解した英文を翌日にもう一度読むのもいいでしょう。
前日より短い時間で意味を取れれば、読み方が少しずつ身についていることが分かります。
知らない単語で止まらない
長文の中には、知らない単語が出てくることがあります。
学校の授業や自宅学習なら辞書を使って構いません。
ただ、模試や入試ではその場で辞書を使えません。
そこで普段から、知らない単語が一つ出た瞬間に読むのを完全に止めない練習も必要です。
前後の英文から内容を想像できそうなら、一度読み進めます。
人物の話なのか。
賛成なのか反対なのか。
原因を説明しているのか結果を説明しているのか。
こうした大きな流れが分かれば、一単語が分からなくても設問へ答えられることがあります。
もちろん、知らない単語が多すぎる場合は別です。
一段落に何個も知らない基本語が出てくるなら、長文演習より単語学習へ少し戻りましょう。
音読で読み方を定着させる
読んだ長文は、意味と英文の形を確認したあとに音読へ使えます。
初めて見る英文をいきなり速く読む必要はありません。
内容を理解した英文を、意味を思い浮かべながら声に出します。
一文ずつ日本語へ訳してから読むのではなく、英語の語順のまま内容を追う意識で読んでみてください。
例えば「When I arrived at the station, the train had already left.」なら、When I arrived at the stationまで読んだ時点で駅に着いたときという場面を思い浮かべます。
そのあとthe train had already leftへ進む。
こうすると、英語を最後まで読んでから最初へ戻る癖を少しずつ減らせます。
意味が分からない英文を回数だけ決めて音読するのは避けてください。
先に単語、文法、文の意味を確認し、そのあと音読へ進むほうが取り組みやすくなります。
定期テストで点を伸ばす
高校生にとって、大学受験だけが英語の勉強ではありません。
普段の定期テストで点を取りたい人も多いでしょう。
定期テストでは、学校で扱った範囲をどこまで身につけられているかが大切になります。
教科書と授業を優先する
定期テスト対策なら、まず学校の授業で使っている教材を優先してください。
市販の難しい問題集を解けても、教科書本文や授業で扱った文法を覚えていなければ、テスト対策としては回り道になることがあります。
教科書本文の単語を覚える。
本文の意味を確認する。
授業で扱った文法を説明できるようにする。
学校で配られたプリントやワークを解く。
まずここまで行います。
特に教科書本文は、英文を丸暗記するだけでなく、一文ごとの意味や文法も確認してください。
なぜその時制なのか。
この代名詞は何を指しているのか。
この不定詞はどんな働きをしているのか。
授業中に先生が説明したところは、もう一度ノートと一緒に見直します。
学校ワークを繰り返す
学校ワークは一回解いて終わりにせず、間違えた問題へ戻りましょう。
一周目では分からない問題があって当然です。
大切なのは、二周目で同じ問題を解けるようになっているかどうか。
三周目では、一周目と二周目の両方で間違えた問題を中心に解けば、全部を最初からやり直さなくても構いません。
答えを書き写して終わらせると、提出物としては完成しても、自分で解けるようになったかは分かりません。
一度答えを見た問題ほど、時間を空けてもう一度自力で解いてみてください。
テスト後に原因を確認する
定期テストが返ってきたら、点数だけ見て終わらせないことも大切です。
間違いにはいろいろあります。
単語を知らなかった。
スペルを間違えた。
文法を勘違いした。
長文の内容を読み違えた。
問題文を読み落とした。
時間が足りなかった。
同じ10点の失点でも、原因によって次にやる勉強は変わります。
単語ミスが多ければ単語へ戻る。
文法問題なら該当単元を解き直す。
時間不足なら、普段の長文練習で少しずつ時間を測る。
テストは点数を付けられるだけのものではなく、自分が次に勉強する場所を見つける材料としても使えます。
模試と大学受験へつなげる
高校英語を勉強していると、やがて模試や大学受験を意識する時期が来ます。
ここでも、基礎を飛ばして入試問題だけを大量に解けばいいわけではありません。
基礎を確認しながら、少しずつ初見問題へ対応できる形を作っていきます。
基礎のあとに演習量を増やす
単語と文法がある程度分かり、一文を読めるようになってきたら、長文を読む量を増やしていきます。
ここまで来ると、長文演習の効果を感じやすくなります。
以前は一文ごとに止まっていたものが、段落単位で内容を追えるようになるからです。
短い英文から始め、中程度の長さへ進み、最終的に志望校で求められる長さへ近づけます。
高校1年生の段階なら、いきなり難関大学の過去問へ進む必要はありません。
今習っている単語と文法で読める文章を増やすほうが先です。
高校2年、高校3年と進むにつれて、志望校や試験形式を意識した演習へ比重を移していけばいいでしょう。
模試は復習まで行う
模試を受けたあと、判定や偏差値だけ確認して終わってしまうのはもったいないです。
模試には、自分が初めて見る英文をどこまで読めたのかという情報が残っています。
まず、時間が足りなかった問題と、時間があっても分からなかった問題を分けてみてください。
時間があれば解けたなら、読む速度や問題の進め方を考えます。
時間があっても分からなければ、単語、文法、英文の読み方へ戻ります。
解説を読んだあとには、長文をもう一度最初から読んでください。
知らなかった単語を確認し、読めなかった一文を読み直します。
一度受けた模試を復習すると、新しい問題集を始めなくてもかなりの勉強ができます。
試験形式だけに寄せすぎない
大学受験では、志望校の出題形式を知ることも必要です。
ただし、早い段階から特定の形式だけを練習し続けると、英文そのものを読む勉強が不足することがあります。
選択肢の消去方法だけ覚える。
設問のパターンだけ覚える。
こうした方法で一時的に正解できる問題があっても、英文を読む力まで同時についてくるとは限りません。
単語を知っている。
文法が分かる。
一文を読める。
段落の流れが分かる。
その上で試験形式に慣れる。
僕なら、この順番を崩さないようにします。
リスニングと音読も続ける
高校英語というと単語、文法、長文に目が向きやすいですが、聞く練習や声に出す練習も取り入れてください。
学校の英語は読むことだけではなく、聞くこと、話すこと、書くことも含めて学んでいきます。
文部科学省の高等学校学習指導要領解説でも、語彙や文法などの知識を、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションで活用できる技能につなげていく考え方が示されています。(出典:文部科学省「高等学校学習指導要領解説」)
理解した英文を音声で聞く
リスニングが苦手だからといって、最初から難しい英語ニュースを何時間も聞く必要はありません。
まずは学校の教科書や、自分が読んで意味を理解した英文の音声を使ってください。
英文を見ながら聞く。
聞こえた音と文字を合わせる。
そのあと英文を見ずにもう一度聞く。
この順番なら、何を言っているのか分からない音をただ流し続ける状態を避けやすくなります。
文字と音を結びつける
単語帳で見れば知っているのに、音になると分からない単語があります。
例えばスペルだけ覚えて発音を確認していない単語は、リスニングで出てきても気づけないことがあります。
単語を覚えるときは、可能なら音声も確認してください。
長文で何度も見た単語を実際の音と結びつけるだけでも、聞こえる範囲が変わってきます。
また、自分で音読するときも発音を完璧にすることばかり考えなくて構いません。
まずは音声をまねながら、英語の区切りやリズムに慣れていきましょう。
学校教材を使い切る
リスニング教材を新しく探す前に、学校教材に音声が付いていないか確認してください。
教科書本文を授業で学び、意味も文法も分かった状態なら、その音声はかなり使いやすい教材になります。
聞くだけでなく、本文を見ながら音読する。
慣れてきたら音声のあとを追って読む。
最後に本文を見ず、どれくらい内容を聞き取れるか試す。
一つの教材でも、読み方を変えると何度も使えます。
一週間の勉強を決める
勉強方法が分かっても、毎日何をするか決まっていないと続けにくいものです。
高校生は英語だけ勉強しているわけではありません。
数学、国語、理科、社会、学校行事、部活動もあります。
そこで、英語は毎日すべてをやろうとせず、一週間単位で考えてみてください。
以下はあくまで一般的な目安です。
学校の進度、部活動、受験時期などによって必要な学習量は変わるため、自分の状況に合わせて調整してください。
| 曜日 | 主な勉強 | 取り組む内容 |
|---|---|---|
| 月曜日 | 英単語と文法 | 単語を確認し、授業で習った文法問題を解く |
| 火曜日 | 英文解釈 | 短い英文で主語、動詞、修飾部分を見る |
| 水曜日 | 学校ワーク | 授業範囲を解き、間違えた問題へ印を付ける |
| 木曜日 | 長文 | 短めの長文を一題読み、分からない文を確認する |
| 金曜日 | 単語と復習 | 今週覚えた単語と間違えた文法を見直す |
| 土曜日 | 長文と音読 | 時間を測って読み、復習後に英文を音読する |
| 日曜日 | 一週間の復習 | 間違いが多かった部分だけもう一度確認する |
平日は基礎を回す
学校がある平日は、長時間の英語学習を毎日続けるのが難しい人もいるでしょう。
そんな日は、単語と学校の復習を中心にします。
例えば英単語15分、英文法20分、教科書10分。
時間は一例なので、必ずこの通りにする必要はありません。
30分しかない日なら、単語10分と学校ワーク20分でも構いません。
大切なのは、時間が短いからゼロにするのではなく、できる量へ小さくすることです。
休日は長文も入れる
休日にまとまった時間を取れるなら、長文読解を加えてみてください。
長文を一題解く。
答え合わせをする。
知らなかった単語を確認する。
読めなかった文を読み直す。
最後に本文を音読する。
問題を解く時間より復習時間のほうが長くなっても構いません。
一題をきちんと読み直したほうが、三題解いて答えだけ確認するより多くのことを学べる場合があります。
忙しい日は十五分でもいい

テスト前や部活動が忙しい時期には、予定通り勉強できない日もあります。
そんな日は、15分だけでも英語に触れてみてください。
単語だけ見る。
昨日間違えた問題を三問解く。
教科書を一ページ音読する。
短くても構いません。
一日できなかったから全部崩れたと考えず、翌日また戻ればいいんです。
教材とサービスを選ぶ
高校生向けの英語教材はかなり多くあります。
単語帳、英文法書、長文問題集、映像授業、学習アプリ、オンラインレッスン。
選択肢が多いからこそ、教材を増やすこと自体が勉強にならないように気をつけてください。
参考書を増やしすぎない
新しい参考書を買うと、少し勉強が進んだような気持ちになることがあります。
ですが、同じ英文法を説明した本を何冊も持っていても、実際に問題を解かなければ身につきません。
僕なら、単語帳一冊、英文法の説明用一冊、問題演習用一冊というように、役割を決めます。
一冊をある程度使って、それでも説明が合わないと感じたときに別の本を考えます。
参考書選びで大切なのは、最も難しい本を選ぶことではありません。
今の自分が読んで理解できる本を選ぶこと。
説明を読んでも分からない参考書なら、一段階やさしい教材へ戻って構いません。
学習サービスは目的で選ぶ
映像授業やオンライン学習サービスを利用する場合も、自分が何を補いたいのかを決めてから選びましょう。
学校の英文法についていけないなら、文法講義を自分のペースで見直せるサービスが使いやすいかもしれません。
質問する場所がないなら、質問対応の有無を見る。
受験対策なら、自分の学年や志望校に合う講座があるか確認します。
料金だけでなく、教材の難しさ、授業時間、質問方法、解約条件なども公式サイトで確認してください。
サービス内容や料金は変更される場合があります。
正確な情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。
進路や受験方法について判断に迷う場合は、学校の先生、塾の講師、進路指導担当者などにも相談してください。
オンライン英語は補助にする
英語を実際に話す機会を増やしたい高校生なら、オンライン英語・英会話を利用する方法もあります。
ただし、オンラインレッスンを受ければ学校英語の単語や文法を勉強しなくてよくなるわけではありません。
授業で習った英文を実際に使ってみる場所として考えると活用しやすいでしょう。
例えば学校で現在完了を習ったなら、「Have you ever been to ~?」を使って質問してみる。
比較を習ったなら、「Which is better, A or B?」のような表現を使ってみる。
知識として覚えた文法が実際の言葉として使えると、教科書だけとは少し違う感覚で英語に触れられます。
オンラインレッスンの選び方については、初心者向けオンライン英語レッスンの比較記事も参考にしてみてください。
避けたい英語の勉強方法

高校生の英語学習では、勉強時間を増やすだけでなく、その時間を何へ使うかも大切です。
頑張っているのになかなか変化を感じない場合は、次のような勉強になっていないか確認してみてください。
長文だけを大量に解く
長文問題を大量に解けば、いつか読めるようになると思うかもしれません。
確かに英文へ慣れるには量も必要です。
ただし、単語と文法が分からないまま長文だけを増やしても、毎回同じ場所で止まります。
長文を一題解いたら、なぜ読めなかったのかを見てください。
単語を知らなかったなら単語。
一文の形が分からなかったなら文法や英文解釈。
意味は分かったのに時間が足りなかったなら読む速度。
原因ごとに戻る場所を変えます。
いきなり難問から始める
難しい大学を目指しているからといって、最初から最難関レベルの教材を使う必要はありません。
一ページのほとんどが分からない教材では、解説を読む時間ばかり長くなってしまうことがあります。
少し考えれば解ける。
解説を読めば納得できる。
翌日に似た問題なら解ける。
まずはそのくらいの教材から始めてください。
基礎ができれば、そのあと難しい問題へ進むことはできます。
反対に、基礎を飛ばして難問だけ解いても、分からない理由まで分からなくなってしまいます。
答えを丸暗記して終わる
学校ワークや問題集を繰り返していると、問題を見ただけで答えを覚えてしまうことがあります。
その状態で正解しても、文法を理解して正解したのか、答えの位置を覚えていただけなのか分かりません。
そんなときは、なぜその答えなのか声に出して説明してみてください。
または、同じ文法を使って自分で一文作ります。
説明できないなら、まだ確認するところがあります。
教材を次々と変える
一週間使って伸びなかったから次の教材。
動画で紹介されていたから別の単語帳。
友達が使っているから新しい問題集。
こうして教材を次々と変えていると、どの教材も途中で終わってしまいます。
もちろん、本当に自分に合わない教材を無理に使い続ける必要はありません。
ただ、成果がすぐ見えないという理由だけで毎回変更するのは避けたいところです。
英単語も文法も、一回触れただけですべて身につくものではありません。
同じ教材へ戻る時間も勉強の一部です。
勉強時間や必要な教材数には個人差があります。
この記事で示した時間や進め方は、あくまで一般的な目安です。
学校の授業進度、現在の成績、志望校によって必要な内容は変わるため、自分の状況に合わせて調整してください。
成績が伸びないときの見直し方
勉強しているのに点数へつながらない時期もあります。
そんなとき、すぐに自分には英語が向いていないと決める必要はありません。
英語のどの部分で止まっているのかを一つずつ確認してみてください。
単語で止まるなら語彙へ戻る
長文を読んでいて知らない基本単語が多いなら、まず単語へ戻ります。
一文の文法が分かっていても、中心となる動詞や名詞を知らなければ意味を取れません。
長文問題で何度も出てくる知らない単語は、その都度単語帳でも確認してください。
単語帳だけで暗記するより、実際の英文で再会すると記憶に残りやすくなることがあります。
一文で止まるなら文法へ戻る
単語の意味はほとんど分かるのに、一文全体の意味が分からないなら、英文法や英文解釈を確認します。
動詞がどれか分からない。
関係詞の範囲が分からない。
分詞がどの名詞を説明しているのか分からない。
こうした場合は、長文をさらに一題追加するより、その一文を読めるところまで確認するほうがいいでしょう。
似た形の短い例文を三つほど読んでから、元の長文へ戻ってみてください。
時間不足なら速度を上げる
時間をかければかなり読めるのに、模試では最後まで終わらない。
この段階まで来たら、読む速度を意識します。
長文ごとに時間を測り、どのくらいかかったか記録してみてください。
ただし、速く読むために内容を雑に取るのではありません。
最初は少しだけ時間を短くする感覚で十分です。
何度も戻り読みしている場所がないか。
一単語で長く止まっていないか。
問題を解くたび本文を最初から読み直していないか。
こうした部分を見直すと、読む時間が変わることがあります。
勉強時間だけで判断しない
毎日二時間勉強しているのに伸びないという高校生もいます。
でも、二時間という数字だけでは中身が分かりません。
単語帳を眺めている時間なのか。
問題を解いているのか。
間違いを確認しているのか。
スマホを触りながら机に座っている時間なのか。
勉強時間を記録するなら、その日に何をできるようにしたかも一緒に残してみてください。
現在完了の問題を10問解いて8問自力で正解した、単語50語を確認して12語覚えていなかったのようにすると、次の勉強が決めやすくなります。
高校生の英語FAQ
最後に、高校生の英語勉強方法について、指導の中でも出やすい疑問へ答えていきます。
高校生の英語に関するよくある質問
Q1. 高校生の英語は何から勉強すればいいですか?
A. まず、中学レベルの単語と英文法をどこまで理解できているか確認してください。be動詞、一般動詞、疑問文、否定文、時制、助動詞、現在完了などに不安があれば、その範囲から戻ります。そのあと高校の単語と文法を学び、一文を正確に読む練習をしてから長文へ進むと学習をつなげやすくなります。
Q2. 高校生でも中学英語へ戻るべきですか?
A. 中学範囲に分からないところがあるなら戻って構いません。高校英語の多くは、中学で学んだ語順、時制、助動詞、不定詞、現在完了、関係代名詞などを使いながら内容を広げていきます。今の学年にこだわるより、分からなくなった場所から確認するほうが進みやすいですよ。
Q3. 英単語と英文法はどちらを先に勉強しますか?
A. どちらかを全部終えてから次へ進むのではなく、並行して勉強するのがおすすめです。単語が分からなければ英文の意味を取れませんし、文法が分からなければ知っている単語が並んでいても文全体を正確に読めません。毎日単語へ触れながら、文法を一単元ずつ進めてください。
Q4. 長文を毎日読めば英語の成績は上がりますか?
A. 長文を読む量は必要ですが、量だけで成績が上がるとは言い切れません。知らない基本単語が多い、主語と動詞が分からない、文法が分からない状態なら、先にその部分を確認してください。基礎を確認したうえで短い長文から始め、正確に読めるようになったら時間を測る流れがおすすめです。
Q5. 高校英語は一日何時間勉強すればいいですか?
A. 必要な時間は現在の英語力、学校の進度、部活動、志望校、受験までの期間によって変わるため、一律には決められません。まず毎日続けられる時間を決め、単語、文法、読解を一週間の中で回してみてください。学習時間はあくまで一般的な目安として考え、具体的な受験計画は学校や塾の先生などにも相談することをおすすめします。
高校生の英語勉強方法まとめ

高校生の英語勉強で大切なのは、難しい問題へ早く進むことではありません。
自分がどこまでなら分かるのかを確認し、分からなくなった場所からやり直すことです。
高校生であっても、中学英語へ戻って構いません。
be動詞と一般動詞。
疑問文と否定文。
現在形と過去形。
助動詞、現在進行形、現在完了。
こうした内容が分かって初めて、高校で学ぶ文法もつながりやすくなります。
そして基本単語を覚え、文法を学び、一文を正確に読む。
一文を読めるようになってから短い長文へ進み、最後に時間を測ります。
- 高校英語でつまずいたら中学英語まで戻る
- 英単語は一冊を決めて何度も見直す
- 英文法は答えだけでなく理由まで確認する
- 長文の前に主語と動詞を見つける練習をする
- 最初は正確に読み、慣れてから時間を測る
- 学校の教科書とワークも繰り返し使う
- 模試は判定を見るだけでなく必ず復習する
- 忙しい日は短時間でも英語へ触れる
長文問題集を何冊も終わらせることが、英語学習のゴールではありません。
昨日読めなかった一文が今日は読める。
先週覚えられなかった単語が分かる。
以前は感覚で選んでいた文法問題を、理由まで説明して答えられる。
そういう変化を少しずつ増やしていきましょう。
高校英語は内容が増えるので、途中で分からなくなることもあります。
そんなときは、難しい教材をさらに追加するのではなく、一度戻ってみてください。
高校生でも、中学英語からやり直して大丈夫。
基礎を確認してから、また高校英語へ戻ればいいんです。
英語は、ここからで大丈夫です。
